menu
<特集>に戻る

~ 審判コラム ~

秋田県野球協会審判部 本荘由利支部 齋藤俊晴

  私が審判員になったきっかけは、審判員として活動していた叔父の影響でした。 叔父は、地元野球協会の事務局を務めながら、私の所属する小学校、中学校、 高校の練習試合等にたびたび足を運んでくれ、審判員として指導してくれました。 身近な人が地元の野球のために頑張っている姿を見て、自分も何等かの形で野球に恩返しがしたいと思い、 高校卒業から2年後の平成9年に審判員資格を取得し、活動をスタートしました。

 活動開始から今年で29年目を迎えました。この間、小学校から高校、大学、社会人まで様々なカテゴリーの試合を担当していますが、 グラウンドに立っていて、最近、常々大切だと感じていることがあります。 それは、2つのコミュニケーションです。

 1つ目は、各審判員(クルー) 間のコミュニケーションです。審判員は、試合開始前にミーティングを行い、 基本的なルールの確認やクルー間の約束事の確認、試合への集中力の高揚を図り試合に臨みます。 グラウンド上では、それぞれのテリトリーがあり、打球によってそのテリトリーは変わります。 走者の位置が変わるごとにサイン交換を行い、その確認を行います。 また、外野に打球が飛んだ際には、打球を追う審判員は「go out」と発し、 これに対して、他の審判員は「ok」と応えて、それぞれの持ち場に移動します。 これが、クルー間での一つのコミュニケーションです。 あくまでも、私見ですが、この作業の連携(サイン交換のタイミング等)が上手くいく試合では、クルー間の一体感が増し、 アンパイアリングにも好循環が生まれるような気がします。

 2つ目は、選手とのコミュニケーションです。審判員は、試合の公平性を保つため、試合中は選手との私語はできません。 しかし、円滑な試合運営を行う上では、選手とのコミュニケーションは欠かせません。 代表的なものとして、攻守交代時の選手への声掛けが挙げられます。 「さあ、行こう」や「がんばろう」等かける言葉は人によって様々ですが、その言葉や思いがうまく選手に伝われば、 選手の気持ちが高まり、結果、スピードアップにも繋がります。 私の場合は、選手が反応してくれる(一方通行にならない)ような声掛けを心掛けており、 反応してもらった時は、自分自身の気持ちも高まり、より試合に集中できているような気がします。 正確な判定や規則運用が最も重要であることに変わりはありませんが、コミュニケーションを大切にすることで、 選手と審判員との信頼(協力)関係が生まれ、そして両者の士気を高め、 それが、ナイスプレイ、ナイスジャッジ、ナイスゲームに繋がると思っています。

 今後も、自学はもちろんのこと、諸先輩方にご指導いただき、また、同僚審判員と協力し合いながら、 更なる審判技術の向上に努め、一試合でも多くのナイスゲームを運営できるよう励んで参ります。 最後になりますが、審判員の魅力は、やはり、選手と同じグラウンドに立ち、同じ目線でジャッジできること、 投球や送球、プレイを一番近く(特等席)で見ることができることだと私は思います。 野球が好きな方、審判員に興味がある方、是非この最高の感覚を味わってみませんか? そして、私たちと一緒に野球を楽しみましょう!



※ 2種公認審判員資格講習会
令和7年10月25日(秋田市)・26日(大館市・横手市) 開催  詳細(PDF)はこちら
秋田県野球協会 審判部  公式サイトはこちらから