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~ 新監督に聞く ~




㈱宮腰デジタルシステムズ 野球部
監督 佐藤 茂樹(さとう しげき) 33歳

大曲工高―青森大

 

正直、(監督という任が)自分に務まるのか、悩んだ。
周囲の友人など、いろんな人に相談した。最終的に決断したのは大学時代の恩師の一言だった。
「野球でいい思いをさせてもらっているのだから、今度は他の人にも野球でいい思いをさせてあげなさい。それが野球に携わった者の責任だ」
単純明快な言葉だったが、心を打つ言葉だった。
現役時代は無名で、実力もない選手。
しかしながら、野球を継続してきたことで、大学に進学、そして現在の会社に就職することができた。
野球には感謝しかない、という。 前述の恩師の言葉は、大学時代、学生コーチを務めていた頃に言われたものだった。
その恩師は数年前に亡くなったが、生前は付き人のようにどこにも連れて行ってもらい、野球のイロハを教えてもらった。
今回の監督就任は、その恩師の言葉を実行しようと決意、志願しての就任となった

新監督の目指す野球は? という問いには「当たり前のことを、当たり前にできる野球。そして考える野球」という、明快な答えが返ってきた。
つまり、「野球はミスをするスポーツと言われているが、そのミスを1つでも2つでも減らすことによって、勝利という結果につながる。当たり前のことを当たり前にやって、その中で、考えるプレーをすることによって同じプレーでもプラスアルファ―が加味され、チームに大きな影響を与えるはず」と断言する。
それを実践するためには、基本の重要性を訴える。
「基本ができない選手は応用などできるはずもない。特にキャッチボールは基本中の基本なので、重要視しています。いろいろな角度からチーム力向上のため、チャレンジしたい」と語る。

あと一つ。
佐藤が強調することがある。
それは、野球と仕事の両立だ。
「ユニホームに会社の名前を付けてプレーしている以上、野球はもちろん、仕事でも会社への貢献が必要不可欠。日常生活において『野球だけ頑張れば―』という考えは愚の骨頂。選手には、仕事もきっちりやろう、と話しています」。
期待する選手は、チームの選手全員だ。
「こうすれば、この選手は成長するのではないか、ということを自分なりに伝えて、選手の手助けをしていきたい」という佐藤新監督の今季の目標は、チームの過去最高成績(天皇杯出場、国体ベスト16、東日本選手権ベスト4)を超えられるような結果を残すことだ。


≪文・写真:ボールパーク秋田編集部≫